院長ブログ

歯の健康から院長のプライベートまで。

定期検診で分かること:妊婦の歯科検診・マタニティー歯科の重要性について

 IMG_3322   

今晩は、院長の松永です。

皆様、いかがお過ごしでしょうか?体調崩されていませんか?

毎日、寒さがましていきますね、今日はいよいよクリスマスイブ

IMG_3328

日本でクリスマスと言えば子供や恋人たちの季節のイベントとしての意味合いが強いように思われますが、西洋では聖母マリアが神の子である、イエス・キリストを出産した、キリスト生誕を記念した、聖なる日として祝われています。

IMG_3326 

ですから、本日はのテーマは女性のライフイベントのなかでも、とても幸せで特別なイベントである妊娠・出産時の「お口の健康」、「マタニティー歯科」についてお話させて頂ければと思います。

大人28(110106028) 

まずは妊娠中のママの体におきる変化についてお話させて下さい。

 ママの体には、妊娠にともない、色々と今まで経験したことのない変化が起きます。

少し難しい話もありますが、まずは基本が大切です。パパも読んで頂き、経験できなくても、少しでもママの状況を理解はしてあげて下さいね。

①妊娠悪阻(つわり)

妊娠5週~6週の間に出現して12~16週までに自然に消失する、吐き気を伴う気持ち悪さや、嘔吐。嘔吐感により歯ブラシを使う事が出来ず、お口の中に細菌が増えやすく、虫歯や歯周病のリスクが高い状態になります。また、この時期に繰り返される嘔吐で歯が胃酸にさらされると、歯の表面が酸で溶ける「酸蝕症」のリスクが増加します。                                   

②妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)

妊娠20週以降、分娩後12週までの高血圧及び、高血圧を伴う蛋白尿。およそ6時間以上の間隔で2回以上の収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上、あるいはその両方を伴う場合と定義します。35歳以上や15歳以下の初産に多く痙攣(けいれん)発作や胎盤機能の低下の原因になります。

③妊娠性糖尿病

妊娠中期以降、血糖値が上昇しやすくなります。特に肥満、家族に糖尿病歴がある、高齢出産などで発症しやすいとされています。糖尿病になると、免疫を担う細胞の能力(運動性)が低下したり、コラーゲンの合成阻害が生じたりして劇的に歯周病を悪化させます。また、この歯周病による炎症が早産のリスクを高メルとも考えられています。この妊娠性糖尿病は最悪、巨大児の出産や胎児の死亡につながることもあります。適切な治療を行わなければ、母子共に大きな健康のリスクとなるため、注意が必要です。

④仰臥位低血圧(あおむけ寝低血圧)

妊娠後期の妊婦があおむけになると、増大した子宮が静脈を圧迫して、心臓の血液が不足することにより急な血圧の低下が起きる場合があります。症状としては、顔が青白くなる、冷や汗、吐き気、呼吸困難などがあります。このような症状がでた場合には、速やかに側臥位(横向き寝)、妊婦の右腰下にタオルを入れるなどして圧迫を解除して、バイタルサインの確認を行う事が重要です。

⑤いびき

妊娠中は赤ちゃんに十分な栄養を送るために、母体も栄養を蓄えます。お母さんの体にも多くの脂肪が蓄えられますが、喉や舌にも脂肪が溜まり気道を圧迫します。過度の眠気や倦怠感を感じた場合は主治医への相談が必要です。この、気道の圧迫は大きないびきを伴い、閉そく性睡眠時無呼吸症に近似した症状が出る事もあります。過度の眠気や倦怠感を感じたりした場合は、ストレス軽減や体力を回復するためにも、主治医への相談が必要です。歯科医師によるマウスピースの処方も有効なケースもあります。

 

以上が、妊娠に伴いママの体に起こる変化です。難しい表現も多くなってしまいましたが、わからない事があれば、いつでもお気軽にお尋ねください。

きっと、いままでに経験のない事ばかりで戸惑うことも多いと思いますが、家族、主治医の先生と一緒に楽しいマタニティーライフになるよう頑張りましょう。

IMG_3325

次回はいよいよ、マタニティー歯科、妊婦の定期・歯科検診についてお話し致します。

それでは、皆様、どうぞ素敵なクリスマスイブをお過ごしくださいませ。

ページの先頭へ